猫の発熱と体温の計り方

自分の猫に熱があるかどうか確かめるにはどうしたらいいか?

人間ならおでこを触ったりしますよね。

猫の場合は……あったかいな、と感じたり、鼻を触って乾いていたら熱があるとか?

 

いえいえ、一番確実なのは、そりゃ人間もそうですが、「体温を測ること」

これ以外にはありません。

通常の猫の体温は37度から39度ぐらい。

猫に熱がある状態は、39度を超している状態ということです。

人間でもそうですが、熱を出すことで病気と闘っているわけですが、温度が高すぎても(41度以上)逆に器官に障害を与えて危険です。もし体温が41度前後からもっと上であれば、すぐに獣医さんに診てもらいましょう。

飼い主としてできることは、まず熱の原因や徴候にはどんなものがあるかを事前にお勉強しておくこと。そしてどうやって熱を測るかお勉強しておくことです。

 

では、猫が熱出す原因とは……?

体温が通常よりも上がることを「異常高熱」と言います。

猫が異常高熱に陥る原因はいろいろありますが、大きく2つに分けることができます。

 

(1)非常に高温な環境に置かれたり筋肉運動が多かったりすることが理由の場合。

こういう異常高温は、「こういうことがあったから、体温が高くなった」とわかる「規定型」と言えます。

そういう状況がなくなれば、自然と体温も下がっていきます。

 

(2)下記のような理由から免疫システムが活発化して熱がでる場合。

・細菌、ウイルス、真菌などへの感染

・腫瘍

・ループス(狼瘡)のような病気

 

ちなみに、明らかな理由がないのに2週間以上も高熱が続く状態をFUO(Feber of unknown origin)とも呼びます。

 

では、どうやったら自分のニャンコが熱を出しているかわかるか?

発熱を誘発させる病気にり患すると、猫もそれとわかるような症状を見せたり行動をするようになります。

これら症状や行動をすることで、猫は必要なエネルギーを保存して発熱に使います。

野性動物と一緒ですね。

発熱することで、免疫システムを刺激して、病気と闘い、最近やウイルスの成長を遅くさせようとします。

・食欲不振

・機能低下、うつ状態

・元気がなく動きが緩慢

・飲む回数が減る

・毛づくろいの回数が減る

・震えたり、呼吸が浅く速くなる

 

これ以外にも病気特有の症状を見せる場合もあります。

例えば、吐いたり、下痢したり、鼻水を垂らしたり。

 

いろいろ書きましたが、ともかくも一番確実なのは、まずは「体温を計ってあげること」

小児用の直腸体温計が一番確実に正確な体温を測ることができます。

そして昔ながらのガラスの体温計よりもデジタル方式がベターで、割れたりしないので安全です。

 

ではここからは、猫の体温の計り方です。

 

1.体温を測る前に、必要なものを用意しておきましょう。

・体温計

・体温計を差し入れる時の潤滑液(例えば、ゼリー状のアルコール)

・体温計を拭くためのペーパータオル

・猫が喜びそうなおやつ(ご褒美用)

 

2.体温を測るときは、体温計の先っぽに潤滑液を塗ります。

 

3.誰かに猫を抑えてもらいながら、お尻を自分側に向けます。もし一人でやる場合は、猫を抱いてあやしながら、片方の手で猫を自分の体に密着させるようにして抑えます。

 

4.ゆっくりとしっぽをあげて、ゆっくりと体温計を肛門に差し込みます。ゆっくりですよ!!!

いきなりグサッとか押し込んではいけません!!!!

先っぽを入れたら、ちょっと左右に動かして肛門の筋肉をほぐします。

ほぐれたら、体温計を必要な分だけ(体温計によって違うので、説明書を確認して下さい)入れます。

絶対に無理強いしちゃだめですよ!!!!

 

5.音が鳴って測れたら、体温計を引き抜きます。そして温度をチェック!

 

6.体温計をアルコールで綺麗にします。

7.猫に「よくできたね」と褒めてあげて、おやつなどご褒美があれば、あげます。

もしこの時点で猫が吐いてしまったら、綺麗にして、安静にしてあげます。

 

24時間以上熱が続いていたり、高熱だった場合は、とにかく獣医さんにすぐ診てもらいましょう。

 

そして……

獣医さんの指示なしに薬はあげてはいけません!!!

絶対にダメです!!!

人間用の熱を下げる薬なんて、もっての他ですよ!!!

例えば人間向けのアセトアミノフェン(鎮痛剤)は、猫にとっては毒になります。

 

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猫がラスボス的皮膚病、疥癬に罹ったらどうやって治すか?

野良ニャンコがかかりやすい病気に疥癬という皮膚病があります。

疥癬は「かいせん」と読みます。

これは、人間にもある皮膚病。

ちょっと小難しく言うと、無気門亜目ヒゼンダニ科のダニやヒゼンダニの寄生による皮膚感染症。

ま、ざっくり言って「ダニによる皮膚病」です。

ですが、このヒゼンダニは、マダニなどライトフライ級のダニとは違う、かなりのラスボス的存在。

猫の皮膚病には沢山の種類があるけれど、その中でも最大級にかゆい!!!

罹ったニャンコ、超かゆい!!!!(泣)

人間でも疥癬という皮膚病があります。

人間とニャンコではヒゼンダニの種類は異なりますが、基本は一緒。

かゆい。

とにかくかゆい。

猫の場合は、皮膚の層の中にヒゼンダニ寄生します。

感染すると、しばらくして発症。

見た目、こうなります↓

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皮膚がボロボロで、かゆくて掻くので傷ができています。

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皮膚がボロボロになり、かゆいから爪で引っ掻くので、傷がついてまたひどくなる。

悪循環です。

そして痒さと痛さでどんどん弱っていきます。

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これはまだ初期の頃ですが、皮膚がボロボロしてきてるのがわかりますか? 耳もざらざらしてますよね。

 

そんなに悲惨なニャンコにとってはかなり致命傷的な皮膚病。

でも、実は治療はかんたん。

注射や飲み薬を飲むだけなのです。

病院に連れて行けるなら、注射を1本。
連れていけないなら、飲み薬を飲ませる。

それを1度。
それから2週間後にもう1回。
よほどひどくなければ、これで終了。
もしそれでもまだ少しヤバそうならば、また2週間後にもう1回。

治り具合によって回数は増えますが、それでもちょっとお薬を飲むだけ。

お薬も大体の場合、こういう液体のものを処方されますので、これを缶詰などに混ぜてあげるだけです。

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そう、治療は痛くないし、人間からするとお値段も注射1500円~2000円あたりのそれほど負担にならないお値段。

幣店のあたりにいる野良ネコの1匹も、4月にこの疥癬にかかってひどいボロボロ状態で、店の前にきました。

その様子が、こちら。

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2か月前、2月末には何ともなかったのに、一体3月から4月になにが彼にあったのか???

4月末に久しぶりにこの猫に再会したときには、もうひどい状態で、げっそり痩せていました。

病院に連れて行かねば……
でも野良ちゃん。
これまで触らせてくれたことはない。
抱っこなんてとんでもない。

この状態でどうやって病院に連れて行くか……???

と、あれこれ悩んでいた店主ですが……

な、なんと、彼の方から店主の腕の中に抱かれようとするのです。
お店の中に入ろうとします。

「これは相当弱っている証拠」

ニャンコは普通、死ぬことがわかると、誰もいない場所に行ってひっそり死を迎える……と言われています。

しかし、例外もあるのです。

自分が長くないのを知っていて(かどうかはわからないけど)、いきなり家の中に入ってきて、そのまま勝手に居座り、温かいところでぬくぬくして1-2か月後にぽかぽか陽気のベランダで死んでいった野良にゃんこというのが実際数匹、過去におりました。

一体どこから来たのか。
誰だったのか。

未だにさっぱりわからずじまい(笑)

でも、まあ人間が畳の上で死にたいと思うように、ニャンコたちもぽかぽかした気持ちのよいところでお腹一杯で死にたいと思うのかもしれません。

ちょっと話がそれましたが……

ともかく病院に連れていき、ケージの外から注射を1本プスッ。

全く知らない病院で全く知らない先生。
でもなんの抵抗もなし。
それほど弱っておりました。

残念ながらこの疥癬は他の猫にうつるため、家の中にはいれられず、店の軒下で暫く様子を見ていたところ……

やっぱり薬はすごい!
今の医療はすごい!

日に日に元気を取り戻していく様子がわかるのです。

しかもぼろっぼろだった顔や耳も徐々に綺麗になっていく。
これが観察結果です(笑)

 

IMG_2611皺くちゃの爺さんみたいな顔だったのが、元の愛くるしい顔にもどりました!

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首から耳にかけても、きれいになりました。

 

この皮膚病は見たら、一発でわかります。

この茶色い子が治りかけていた矢先、今度はこちらの黒い子の肌の様子がおかしいことを発見。

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どうやらうつったようです。

 

そう、疥癬は猫同士でうつります。

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初期状態の疥癬です。

 

こういう皮膚をしてるニャンコがいたら、ほぼ間違いなく疥癬。

すぐに病院に連れていくか、病院で疥癬の薬をもらって飲ませると、治ります。

ちなみに、病院でくれる疥癬用のお薬は透明な液体が多いかと思います。

こちらは、イベルメクチン。

実は犬のフィラリア用のお薬と同じものです。

 

そのほかにも、疥癬を治す薬としてレボリューションがあります。

レボリューションは、よくご家庭でノミダニ用によく使われるものです。

そう、実は製薬会社さんはレボリューションの効能にヒゼンダニを入れていませんが、ちゃんと効きます。

じゃあノミダニ用でよく使われるフロントラインは?

残念、フロントラインでヒゼンダニは駆除できないのです。

 

ということで、疥癬を治すならば、病院でもらうお薬(たぶん今ならイベルメクチン)か、レボリューションです。

動物病院の選び方

動物病院は沢山あります。
沢山ある中で、どこを選べばいいのか?

迷うところですが、まずはご自宅から近いところをピックアップするのがよいかと思います。

1年に1回の頻度程度でしたら多少遠くても通えますが、もしも本当に重篤になったり定期的に通わなくてはならない病気にかかってしまった場合、頻繁に通わなくてはならなくなります。その時に遠いと不便です。

 

ですので、まずは自宅近くで、評判がよさそうなところに行ってみるのがよいかと思います。
それで先生やスタッフの方に疑問を感じたら別の病院に行ってみる……これの繰り返しで、自分と自分の猫に一番合った先生を見つけていきます。
人間のお医者さんと一緒ですね。

 

また、2か所の病院を使い分けるという方法を取られている飼い主さんもいらっしゃいます。
例えば、少し遠いけどワクチンなどの料金が安いところには、ワクチン接種などの時だけ行き、他の病気などのホームドクター用には近いお医者さんを確保しておく、など。

 

手術設備などが整っている動物病院は全体的に料金が高いことも多いです。
お財布と状況を加味した上で、病院は選ばれるのがよいと思います。
別に一カ所に固定する必要はありません。
疑問に思ったら別のところでセカンドオピニオンをもらうのもいいでしょう。
先生が入れ替わったから別の病院に行くのもいいでしょう。
一番大事なのは、「自分の猫が健康になること」です。
多少高くても、しっかり診察してくれる先生もいれば、安いけれど診断が曖昧な先生や原因を突き止められない先生もいます。
その見極めは飼い主さんがしてあげなくてはいけません。

 

ちなみに、日本では犬よりも猫に比重を置いているお医者さんは少ないです。
どうしても犬の方が症例が多かったり、飼われている頭数の関係からその傾向になるのだと思われます。
また犬よりも猫の方が解明されていないことが多いのも理由の一つのようです。

 

弊店では過去に「猫専門のお医者さん」(静岡県静岡市)に通っていたことがあります。
こちらのお医者さんは、本当に猫専門で、ワンコは緊急以外は診察しません。
猫の飼い主さんの間では有名な先生で、猫についての知識や情報量も多く、猫の病気については非常に信頼できる先生でした。